「やばい。どうしよう。浮かばない…」
28年前の冬、頭のなかが真っ白になる経験をしたのを、今でもはっきりと覚えている。
あれは、まだ「センター試験」になる前、「共通一次」と言われていた試験会場でのこと。
数学の試験が始まり、まず問題全体を確認。
選択問題を見渡してどれを解くかを考えていく。あれ?あれれ?どれも途中でつっかかる。
まずい!
そんな想いが頭をよぎった。
救ってくれたのは大好きな歌
とにかく落ち着こう。
そう思った僕は、目を閉じて深呼吸した。
そしてそのとき、大好きだった久保田利伸さんの曲「TIMEシャワーに射たれて」の冒頭アカペラ部分が浮かんできたのだ。