「1年間に出逢った素敵な言葉(=言葉のごちそう)を振り返る」エントリ、2018年版です。年をまたぎましたが、区切りの記録として。
2018年「言葉のごちそう」ベスト3
精いっぱい咲こう/精いっぱい散ろう
9月に開催した、高校卒業30周年の同窓クラス会。
当時の担任の先生も参加してくださり、懐かしい顔があふれる賑やかで楽しい場になりました(企画して本当によかった!)。
会の最後、先生からいただいた言葉が、50歳目前の僕ら世代にはしみじみと沁み入るもので、2018年一番の言葉のごちそうになりました。
「花は咲いている
精いっぱい 咲いている
私も 精いっぱい咲こう」
これが今のあなたたちの世界です。私の世界。
「花は散っている
精いっぱい 散っている
私も 精いっぱい散ろう」散るのは死ぬことです
どんな死に方をするか
死ぬまでにどんなことができるか
それをいま思案中です
先生は「これは、致知という雑誌に載っていた言葉です」と解説したうえで、「素晴らしい雑誌です。ぜひ読んで下さい」と推薦までしてくださいました。70代にして日々学ぶ姿勢に、さらに感じ入ることが多く…。
※詳しくは、以下の note に…。
終身雇用から終身信頼へ
10月に参加した朝渋イベントで、濱松誠さんの話を聞きました。
濱松さんは、パナソニック社員として働く一方で 有志団体One Panasonicを立ち上げた方。そして、同様の活動をしている他企業と横連携する ”ONE JAPAN” という団体の共同創業者 代表でもあります。
2000年頃から「社内コミュニティ」を追いかけ続けてきた僕には、彼の語る言葉がいちいち頷けました。なかでも一番響いたのが、「終身雇用から終身信頼へ」というキーワードです。
ONE JAPAN として発刊した書籍『仕事はもっと楽しくできる』には、次のように書かれています。
「これからの時代は間違いなく、『終身雇用』から『終身信頼』の時代に変わっていく」
と濱松は言う。その時に、苦楽を共にし事業を進めた元社員との関係性を良好に保っていくことは、必ずや会社の資産になると濱松は考えている。
社内でつながることで「仕事を楽しく、やりやすく」するのは大切なことですが、ともすればコミュニティは内向きになっていきます。
そこで、コミュニティのハブとして外からの知や経験を取り入れることが大切になってきます。そのとき、重要になるのが、この「終身信頼」というキーワードだと思うのです。
※詳しくは以下の note に…。
「終身雇用から終身信頼へ」 〜『仕事はもっと楽しくできる』より|Hiroshi SAKAI|note
『仕事はもっと楽しくできる』
2018年に読んだなかで、強く感化された5本の指に入る一冊でした。
四十になったら、必ず一冊の本を書く覚悟を!
1年前に参加した人間塾 読書会で、森信三さんの『修身教授録』を読みました。
そのとき書いた note がこちら。
記事タイトルにしたのは「できないというのは、本当にする気がないから」の部分ですが、その前段で師範学校の生徒たち(=先生の卵)に向けて語られたのは、この言葉でした。
そこで私は、諸君たちに対して、ここに一つの中間目標を掲げてみましょう。(略)諸君らは一つ四十になったら、必ず一冊の本を書く覚悟を、今日からしておいて戴きたいのです。
そして、言葉はこう続きます。
諸君は本を書くなどと言えば、それは学者の仕事であって、われわれ師範学校を出たくらいの者の、することではないと思われるかも知れません。しかし私から言えば、そこがすなわち志の狭小なるゆえんであって、意気地がないというのです。人間が二十年もの歳月を一つの事に従事して、その程度のことのできないということがあるでしょうか。できないというのは、本当にする気がないからです。
昨年この本を読んだときの覚悟がどれほどのものだったか、今あらためて自身に向けて問うています。
『修身教授録』に学ぶ読書会
僕が継続参加している人間塾読書会では、毎年1月にこの『修身教授録』を読みます。
読むたびに新たな発見がある本書、年のはじめに読むにはぴったりの良書です。
読書会は、東京・関西・名古屋で開催しますので、本書に興味が湧いた方はぜひご参加ください。
おわりに
2018年も多くの「言葉のごちそう」をいただきました。
ごちそうを届けてくれた方、出来事、本、歌…。まさに「我以外皆我師也」です。
本エントリを書きながら、いただいたご恩を有り難く、振り返らせてもらいました。
今日から始まった 2019年。5月には新元号に変わり、10月には消費税率も変わります。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた動きも活発になり、社会的にも個人的にも大きな変化がありそうな予感がします。
素晴らしい一年にしていきましょう。
関連情報
「言葉のごちそう」エントリ
2018年は、「言葉のごちそう」を note 上でマガジン化したので投稿数前年よりは少し増えて 15 件でした。(★印は上で紹介した記事、※印は note上の記事)
- 「感謝を受け取りやすくする」〜『起業1年目のお金の教科書』より※
- 「できないというのは、本当にする気がないからです」〜『修身教授録』より※★
- ムムムと落とさず、ラララと上げよう。
- 「もっとも崇高な芸術は…」 〜 実在したグレイテスト・ショーマンの言葉
- 場づくりへの憧れと億劫。 〜『つながるカフェ』より※
- ブリコラージュとしての野生の思考 〜『レヴィ=ストロース入門』より ※
- 「自然の時機を知る」 〜『報徳記』より ※
- 「幸福は表現的なものである」 〜『人生論ノート』より ※
- 安全・安心が生み出す「静かな熱狂」 〜『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』読書会
- 「精いっぱい咲こう/精いっぱい散ろう」〜恩師にもらった「致知」の言葉 ※★
- 「只だ一燈を頼め」 〜『言志四録』より ※
- 「終身雇用から終身信頼へ」 〜『仕事はもっと楽しくできる』より ※★
- 「腸(はらわた)のきれいな人」〜『全一冊 小説 上杉鷹山』より ※
- 「誠意正心をもって現在に応ずる」 〜『氷川清話』より ※
- 「感謝を好み、恩を嫌う現代人」 〜『生くる』より ※
※今年も「言葉のごちそう」に出逢ったら、note に書き加えていきます。