「コミュニティには色がある。」
ここ1、2週間で、何度か耳に(&目に)した言葉。あらためて、「たしかにそうだなぁ」と実感している。
イノベーションのための3つのコミュニティスペース
先週参加した チラミセNight vol.23。
この日のテーマは「オープンイノベーションの未来」。Impact HUB Tokyo、3x3 lab Future、Clipニホンバシという3つのコミュニティスペースでの取り組みが語られた。
一度、これまでを振り返って、
今だからこそ考えられる「オープンイノベーションの未来」を実践者達と考え直したいです。
・多様性重視とCSV経営に重きをおく3×3Labo の若松様
http://www.31ventures.jp/event/%EF%BC%BB0406%EF%BC%BD%E3%83%81%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%82%BBnight-vol-23/
・国内外の起業家の輩出と事業育成を行うHub Tokyo の槌屋様
・大企業間同士、あるいベンチャー×大企業の事業創出に注力するClipニホンバシ
イノベーション創出に違った角度から関わっている3つのスペース。それぞれの運営の中心にいる槌屋詩野さん、若松悠夏さん、広瀬眞之介さんの話を聞き、イベント参加者同士で対話するうちに、何かを生み出す場(=コミュニティ)を作るために大切なことが3つ浮かんできた。
イノベーションを生む場に必要な3要素
- 共通の価値観
- 集まる人の多様性
- 声をかけ、つないでいく人の存在
以下、簡単に紹介すると…。
共通の価値観
イベント会場では、なぜか「マッチョな場」と呼ばれていた Impact HUB Tokyo。これは、冒頭で紹介された Team360 プログラムの求める「インパクトある結果」 という言葉からみなが受けた印象だろう(笑)。
http://www.team360.impacthub.tokyo/www.team360.impacthub.tokyo
Webサイトにも、明確に求める価値観が書かれている。
Impact HUB Tokyoは「Questioning+Action=Impact」という価値観で繋がるコミュニティです
3x3 Lab Future は「経済、社会、環境のテーマを通じて幅広く交流しビジネスを創発するための会社でも自宅でもないサードプレイス」を志向している(参照:プレスリリース)し、Clipニホンバシにも「企業の新規事業担当者とクリエイター、起業家を結んで新しいビジネスを創りだすコラボレーション創造施設」という定義がある。
それぞれのスペースの提示する価値観があり、そこに共鳴する人たちが集まるための「核」ができあがるのだ。
集まる人の多様性
一方、「共通の価値観」とは正反対のようだが、それぞれのスペースが「多様性」を強く意識していることも感じた。
3つのスペースともに、この日のイベントのように外部の人が参加できる機会を積極的につくっている。
- Impact HUB Tokyo:開催予定イベント
- 3x3 Lab Future:3x3lab Future | Facebook
- Clipニホンバシ:EVENT | 31 VENTURES
イベントをきっかけに足を運んだ人に、スペースのことを知ってもらい、価値観に共鳴した人にリピーターとしてまた来てもらう。さまざまなイベントを仕掛けていきながら、多様なバックグランドをもつ人が集まってくることで、場としての魅力も増していくように思う。
声をかけ、つないでいく人の存在
この日のイベントをファシリテートしてくれたのは、Clip ニホンバシのコミュニティマネージャー 広瀬眞之介さん。Clipニホンバシを運営する三井不動産の 31 VENTURES には、コミュニティマネージャーの紹介ページがある。
ベンチャー企業の皆様がスムーズに成長できる環境を整えるべく、31VENTURESでは支援内容や事業戦略などさまざまなご相談にワンストップで対応するコミュニティマネージャーがいます。
ベンチャー企業の皆様のニーズに迅速に、かつ柔軟に対応するコミュニティマネージャーを通して、幅広い支援内容を備える31VENTURESのアセットを余すことなくご活用ください。
http://www.31ventures.jp/businesssupport/manager/
また、槌屋さんも、若松さんも、スペースにきた人にどんどん声をかけ、関係が深まりそうな人同士をつないでいくのだとか。最近名前を聞くことが増えてきた「コミュニティマネージャー」にはいろいろな立場や役割があるが、リアルな場での役割が多いタイプだろう。
あと、ちょっと意外だったのが、それぞれのコミュニティ間での交流はそう多くなさそうだ、ということ。
イベント後半のフィッシュボールで若松さんが語っていたように、「コミュニティを運営する人が色んな場所にいってみる」ことが、さらなるイノベーションの鍵を握っているのかもしれない。
そして、色が生まれる
コミュニティには、それぞれ独特の色がある。必ずしも「赤だ」「青だ」と具体的に喩えられなくとも、空気感としての色は確実にある。そして、この色は上にあげた3つの要素がかけあわさってできあがるように思う。
新たなコミュニティに接する場面が増える4月は、そんなことを意識してみるのも面白い。
あなたのコミュニティは何色ですか?
関連情報
コミュティマネージャーズ・コミュニティ(CMC)
いろんなジャンルのコミュニティマネージャー(世話人、管理人?)同士がつながるメタコミュニティがある(Facebookグループで運用)。
今月に入り、事前の自己紹介制をとりやめて、より参加しやすい運営形態に変更したので、コミュニティ運営にご興味がある方は、ぜひご参加を!
→ https://www.facebook.com/groups/cmcjp/
月1でリアルに集まる場も
CMCは年1回の大型イベント*1を開催しているが、普段はオンライン上でのやりとりが中心。でも直接会って話す場もつくりたいよね、ということで、東京コミュニティマネージャーMeetupを月1で開催中。
4月20日(水) には、『ソーシャルデザイン』読書会も開催する予定です。よろしければこちらもどうぞ!
→ Login to Meetup | Meetup
各地のイノベーションスペース情報
最近、オープンイノベーションスペースに関する記事が2つ公開されていたので、あわせてリンクしておきます。
渋谷エリア
渋谷を拠点とする4つの起業家向けスペース #HiveShibuya、Roots、dots.、TECH LAB PAAKのコミュニティマネージャーが登壇したイベントのレポート。
大阪の新スペース
大阪・堺筋本町に、2016年3月にオープンした The DECK(ザ・デッキ)の紹介記事。
過去記事