ヒト感!!

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美しく生きる努力

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致知 2010年10月号で、外山滋比古さんと渡部昇一さんとの対話が掲載されていた。

http://www.chichi.co.jp/monthly/201010_index.html


特集テーマ「一生青春、一生修養」にからめて、これまでの生き方や学びの道のりをふりかえるお二人。対談の最後に死生観について外山さんが語った言葉が印象に残った。

僕も死について考えないわけではないが、あれこれ考えて無駄な心配をするより、いまを楽しく過ごしたい。そして、できれば仕事の最中に死にたいな、と。楽しいこと、面白いことを一所懸命やっている最中がいい。何かをやり遂げた後ではなく、最中であってほしいです。


この話の前段で、外山さんの好きな句として滝瓢水さんの作品が紹介されていた。

浜までは海女も蓑着る時雨かな


どうせ海に入れば濡れてしまうのに、浜まで行く道では濡れないようにと蓑を着る身だしなみを詠んだこの句。「浜」という言葉を「死」へと置き換えると一層味わいが出る、と外山さんは語る。

その瞬間までは、蓑を着て浜へ向かう海女のように美しく生きる努力を続けて生きたい、と思っています。


「美しく生きる努力」。
人生の折り返し地点を迎えた自分には、ずしっと響く言葉だった。