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刺激を求めず、「批判のダイエット」を! 〜『脱批判のススメ』より

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ふと目に飛び込んできた文章を読み、「そう、そう!」といつの間にか引き込まれる。そんな経験はないだろうか?


つい先日、たまたま目に入ったキーワード「脱批判のススメ」に誘われて訪れたブログで、そんな出合いがあった。



ブログには、電子書籍の「はじめに」部分が紹介されていた。特に目をひいたのはこの文章だ。

 実は批判という行為には多くの方が知らない負の影響が存在します。それはあなたの人生を壊滅的にするほど恐ろしいものでもあるのです。逆に、批判をやめる ことで人生が良い方向へと変化を始めます。それは自分自身だけではなく、周囲の人や社会に対しても良い影響を及ぼすことになるでしょう。
 
引用:

新刊『脱批判のススメ』―不機嫌な心を手放す― - 小金井書房ブログ


最近、身近にも周りにも「批判」の空気が充満していると感じた瞬間があり、なんとも言えない息苦しさ・辛さを感じていた。そんなこともあって、紹介されていた『脱批判のススメ』を読んだ。


本書から、いくつか新しい発見やヒントを得ることができたので、以下に記録しておきたい。

脱批判のススメ

脱批判のススメ: 不機嫌な心を手放す

脱批判のススメ: 不機嫌な心を手放す


前述した「小金井書房ブログ」を運営されている佐藤密さんが執筆された電子書籍。内容紹介には次のように書かれている。

現代は批判や悪口であふれている。誰もが批評家となり、ニュースやテレビ、スポーツ、有名人から身の回りの気に入らない人や物まであらゆることを批判している。
批判ばかりしていると私たちの心はどんどん不寛容になり、社会にネガティブな空気が蔓延する。そして自分自身に不幸をもたらす。
それでも批判してしまうのはいったい何故か? その原因を探り、批判を減らしてギスギスした心を手放すための本。


以下では、気になったフレーズを3つ取り上げた。

批判は受け身から生まれる?

「批判」というと攻撃的なイメージがあるのだが、本書では「受け身」だと書かれている。これは、批判対象となるものを受け取る部分に着目しているから。

人は何かを見たり聞いたりすると、普通はそれに対して感想を抱くものです。(略)肯定的な意見よりも批判や悪口の方が刺激的なものですから、どうしてもネガティブな感想ばかりが表に出てくることになります。ですから、批判が多いということは、世の中に受け身でいる人が多いということでもあるのです。(第2章)


2章には、他の箇所で「人間は本能的といってもいいほど刺激を求める生き物なのです」という記述もあり、かなり意識していないと日々生活しているだけで受けた情報から批判を生み出してしまう、ことになる。

謝罪会見が大好き?

もうひとつ、「あイタタタ…、確かにそうだなぁ」と思ったのがこちら。

 そんな攻撃心旺盛な私たちは、謝罪会見というものが大好物です。(略)
 謝罪会見では相手に完全に非がある状態ですので、人は良心の呵責なくその人物に対して攻撃的になることができます。(第3章)


何か事件や不祥事があると、TVやネットではその謝罪会見の映像が繰り返し流される。こういう場合、僕自身もつい訳知り顔で家族や友人に「こういうことって…」など軽々しく発言しているのではないだろうか。


次に謝罪会見を目にしたときの自分の心の動きに注目したい。

肯定の力が世界を変える

本書では、「批判」についての悪影響やデメリットが数多く書かれているが、第4章は「批判をやめるメリット」と題して、次のフレーズが登場する。

「何かを肯定する」という行為には、より強大でポジティブな力があります。
 (略)
たしかに、世の中には一見悪い面しかないように見える人や状況があります。でも角度を変えて見れば、そこにはほんのわずかでも良い所があったりするものです。そこにフォーカスすることが大事です。(第4章)


これは僕も常日頃意識していることで、とても共感できる。口に出す言葉は、なるべく肯定的なものにしたいと考えている。メールやブログ、twitterなど文字ベースのものは、特に意識しているつもり。

まとめ:批判のダイエット

著者・佐藤さんは、「自分の人生を破壊せず、幸せなものにしていく」ために、「批判のダイエット」を提案している。


これは第6章全体で語られているのだが、僕自身が意識して行動したいことを箇条書きにすると以下の3つとなる。

  • 自分の言葉をチェックする(口から出る言葉だけでなく、頭の中で思う言葉も)
  • 情報から離れる(繋がりすぎず、一人でいる時間を持つ)
  • 今より少しずつでいいから減らす(うまくいかなくても必要以上に自分を責めない)


まずはこの1週間、上の3つを心がけて過ごしていこう。そんなことを考えた。


(追記)関連しそうな過去の投稿

賛辞より罵倒が気になる動物 〜 だからこそ敬意(リスペクト)を! - ヒト感!!
(山下達郎さんが語る「行き過ぎた評論の与える影響」について)

3本の指 と 3つの声 - U理論を学ぶ(1) - ヒト感!!
(自分側を向いている3本の指の痛みを感じる)

追記

同書への反響について、小金井書房ブログさんにて記述されていたのでリンクします。


最後の1文に大きくうなづきながら読ませてもらいました。

そしてさらに重要なことは、他人を喜ばせること、自分を幸せにすることにもっと目を向けることだと考えている。