『図書館戦争』、『阪急電車』、『県庁おもてなし課』、『空飛ぶ広報室』など、テレビドラマや映画になった作品を多数書いている有川浩(ありかわ・ひろ)さん。
朝日新聞 求人欄と連動した週1連載「仕事力」での連載タイトルは“有川浩が語る仕事「『人の光』を見つめる」"。
この連載のなかで、有川さんが人間の本質について語った次の2箇所が心にひっかかった。
幸せになりたい生き物
人間って基本的には幸せになりたい生き物だと思うので、登場人物が幸せになろうとあがいている限りは、その意向をねじ曲げてまで彼らに闇を見いだしたいとは思いません。そこが物足りないと思う方があっても、私は人間が持っている闇より光の部分を書きたい。
(第3回「人のすてきさを信じていく」より)
間違いを犯す生き物
一つ失敗したら終わり、一度間違ったら許さないというような空気が人を臆病にし、若い人のことも追い詰めている。
(略)声高に何かを責める前に「自分は一生パーフェクトでいられる?」と問うてみると、少しは人に対して寛容になれるかもしれません。
(第4回「出合いを惜しまない」より)
自分も含めて人間は、ナイーブだし、弱い部分を持っている。
もちろん、社会的に許されないこともあるけれど、誰にも他人の存在そのものを裁くことはできないと思う。
できるとすれば、間違ったことや行き過ぎたことに対して、違う立場からの見え方を指摘し、気づいてもらうような努力だけなんじゃないかな。
僕自身、根本的にはその人がもつ特性や個性を信じたいと思っている。
そこに光をあてて、ともに成長していけたら最高だ。
今日は、参議院議員選挙の投票日。
自らをなげうって、この日本という国をよくしようとしている候補者を信じ、一票を投じてこよう。