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靖国神社とDID(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)

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あっというまに9月が到来。
過ぎさった8月に訪れた場所を振り返ると、強く印象に残ったところが二つある。


ひとつは、靖国神社。
もうひとつは、ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)だ。

靖国神社

「終戦記念の日」の翌日、靖国神社を参拝した。


僕にとってはこれが初めての靖国体験。
毎年8月15日に閣僚の公式参拝が話題になるものの、マスコミ報道を通じて作りあげてきた先入観からか、この歳まで実際に足を運ぶことはなかった。


今回ちょうどお盆の週に休みがとれたこと、8月15日に石井孝明さんのアゴラ記事(靖国神社に行こう、どの立場の人も 「国とのかかわり」を考える場として)を読んだことがきっかけとなり、訪れることにした。


前日は多くの人が境内を賑わしていただろうに、この日は正午前後でも参拝者は多くなく、凛とした静けさが漂っていた。



(第一鳥居をくぐったところ。遠くに見えるのは大村益次郎氏の銅像)



拝殿にて参拝。
ごくごく自然に、ご先祖さまや日本を支えてきた先人たちへの感謝の想いが湧いてくる。




(併設されている遊就館)


この時期、吉田松陰の『留魂録』を読んでいたこともあり、黒船来航から明治維新が解説されている常設展示コーナーを興味深く見学した。国の将来を案じながら行動した志士たちの想いは、どんなものだったのだろう…。


満州事変以降の展示については、太平洋戦争で亡くなった父方の祖父に想いをはせ、さらに心して見た。玉音放送の意味やそこにいたるまでのいきさつなど、初めて知る事実も多かった。


遊就館については、よく言われるような戦争賛美という雰囲気は全く感じなかった。むしろ、今の日本があることについて有難いと思えたし、二度と戦争を起こさないようにしたいと考えさせられる場所だった。まだ訪れたことのない方は、先入観を脇において自身で感じてもらいたい。


[新訳]留魂録

[新訳]留魂録

ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)

靖国神社のあと訪れたのが、外苑前にあるダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)。「まっくらやみのエンターテインメント」というキャッチコピーがつけられている体験型イベントだ。


screenshot

参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、グループを組んで入り、
暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験します。
その過程で視覚以外の様々な感覚の可能性と心地よさに気づき、
そしてコミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出します。(DIDとは より)


文字通り、まったく光のない空間に、初めて会った8人がチームを組んで入っていく。
頼りになるのは、アテンドの方*1の案内の声と、チームメンバとの会話や気配。視覚以外の聴覚、触覚、嗅覚をはたらかせて進んでいくのは新鮮な驚きだった(イベントの後半では味覚を楽しむ企画もあり!)。


僕が感じたのは、置かれた環境によっては自分がまったくの無力(=1人では何もできない)になってしまう、という厳しい現実。と同時に、仲間と助けあって行動すれば、ゆっくりであっても先に進めるし、目的をも達成できる、ということ。人とのつながりのぬくもりやありがたさを改めて実感できた。

まとめ

今回紹介した二つの場所は、どちらも普段の生活とは異なる「非日常」な世界。
そこに身をおくことで、これまで「当たり前」と思っていたことに対して「有難い」という感謝の気持ちが湧き上がってきた。


この気持ちを忘れぬよう、ここに記録しておく。

追記

ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)については、9月15日(土)、16日(日)の2日間、横浜でも体験できるそうだ。


バリアフリーフェア2012」というイベントが、両日みなとみらいのワールドポーターズ 6F にて開催され、特別企画として「ダイアログ・イン・ザ・ダーク ショーケース in ヨコハマ」が行われる。横浜のテイストを入れ込んだ特別バージョンになるらしい。


「興味はあるけど外苑前はちょっと遠いな」「フルバージョンでなくとも体験してみたい」という方は、桜木町まで足を運んでみてはどうだろう。きっと今までにない不思議な感覚が湧きおこってくるはず。


なお、ショーケースは事前予約制なので、DIDサイトでの申し込みを忘れずに!
http://www.dialoginthedark.com/news/details.html?no=694

*1:DID の空間ではニックネームで呼び合いました。僕らがお世話になったアテンドの方は「カエルクン」さん。ちなみに、この日は食べ物シリーズでの命名となり、僕は寿司を食べにいく予定があったので「カンパチ」と名乗ってました(笑)。