悔しくて感極まって涙がこぼれる。
久々にそんな現場に立ち会った。
ここ最近の我が家の週末は息子の少年野球を中心にまわっており、昨日も少し向こうの小学校で試合があるということで夫婦そろって応援にでかけた。
試合は、1回表にランナーを3塁まで進めたものの0点。それでも「大量失点して無得点で負ける」雰囲気とは違って期待がもてそうな出だし。1回裏にヒットとエラーで4点を取られたものの、続く2回表には公式戦初となる得点を2点返した(息子も本塁を踏んだ!)。
2回裏は5失点で切り抜け、続く3回表には3塁ゴロの間に1点をあげ、この時点でスコアは3対9。「どうやら今日は3回コールド*1はなさそうだ」と思った矢先に、その出来事はおこった。
3回裏の守り。ピッチャーは内野ゴロを打たせているのだが飛んだコースが悪かったり、内野手のエラーも重なって1アウトから先のアウトがなかなか取れない。球審の低めのボールへの判定もしぶめでストライクも入らなくなってきた。四球と死球で押し出しが2つ続いたあと、ワイルドピッチで失点され、彼のなかで何かが切れた。
キャッチャーからの返球を激しいしぐさで受け取る。その姿には悔しさが滲みでていた。と、その直後、下を向いて動けなくなった。レフト側奥から応援していた僕らにも、肩をふるわせ、泣いているのがわかる。
監督がベンチを飛び出し、タイムを要求。サードにいるキャプテンが真っ先に駆け寄り、内野陣全員がマウンドに集まった。ショートを守る息子も心配そうに見つめている。ひざをつき視線を低くした監督から声をかけられ、肩をゆらしながらも大きくうなづくピッチャー。
5分くらいたっただろうか。監督がベンチに戻り、内野陣も守備位置へもどる。続投だ。その後も数点取られはしたものの、しっかりと投げきり、最後はセカンドゴロにしとめてこの回の守りが終了。*2
続く4回表の攻撃は残念ながら無得点におわり、試合は結局3対20のコールド負けとなったが、今回のことでピッチャーである彼以外にも、仲間の男泣きする姿をみて何かを感じたんじゃないだろうか。
次へと続く涙になりそうな予感。