島田紳助さんの『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』を読んだ。タイトルから受ける印象とは異なり、商売するうえでの心得に関する記述が多かった。
紳助さんが携わっているビジネスは、石垣島の北端にある喫茶店だったり、会員制のフォークソングバーだったり、すし屋だったりするのだが、すべてに共通していることがある。それは、「こいつにだったら裏切られても仕方がないと思えるくらい好きになった人間」に店の経営を託す、ということ。それはまるで親が我が子に託すような心境なのだとか。
で、紳助さんの親としての教育方針は次のセリフによく現れている。
俺は親は初めてやから、わからへん。でもな、子供は一回経験してる。だから、お前らの気持ちは一番わかるで。俺はお前たちを愛している。愛しているから期待はしない。自分の思ったとおりに、好きにやったらいい。(p.148)
俺のために頑張れ、というのではなく、「自分のために」頑張る人を信じて応援する、という姿勢なのだ。
本書を貫くテーマは「自分の喜びのために働け」ということ。
お客さんを喜ばすためには、まずは一番身近な自分という存在をワクワクさせないとね。
ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 (幻冬舎新書)
- 作者: 島田紳助
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/05
- メディア: 新書
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