口は災いの元。
頭では分かっていても、つい言葉を選び間違えて失敗することがある。
久しぶりにカーネギー本を読んでいて、次の記述がひっかかった。
人を批判する際、まずほめておいて、次に“しかし”ということばをはさんで、批判的なことをいいはじめる人が多い。
(中略)
ところが、“しかし”ということばを聞いたとたん、今のほめことばが果たして本心だったのかどうか疑いたくなる。結局は批判するための前置きにすぎなかったように思えてくる。
具体例として、子供に勉強させようとする親の発言が載っていた。
「ジョニー、お父さんもお母さんも、お前の今学期の成績が上がって、ほんとうに鼻が高いよ。しかし、代数をもっと勉強していたら、成績はもっと上がっていたと思うよ」
“しかし”を聞く前までジョニーは激励されて気をよくするが、最終的には批判となってしまい、信頼感はにぶり、結局は勉強への熱意がわかなくなる。
上の文は、ほんの一語を変えるとうまくいく。
「ジョニー、お父さんもお母さんも、お前の今学期の成績が上がって、ほんとうに鼻が高いよ。そして、代数をもっと勉強していたら、成績はもっと上がっていたと思うよ」
うん、たしかに印象は大違い。人に何かを変えてもらいたいときには、こういう感情面も配慮して発言していきたいもの。
次に“しかし”と言いたくなったとき、その言葉を“そして”に言い換えられないか考えてみよう。
- 作者: デールカーネギー,Dale Carnegie,山口博
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