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人間の記憶はモズより曖昧!?

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PRESIDENT 20006.3.20号、池谷裕二氏の記事より。

頭が固いのは記憶が正確すぎるから、ともいえます。「記憶が正確な人=頭がいい人」という図式が一般的だと思いますが、私にいわせれば、それは誤り。なぜなら、動物の進化の歴史と脳の関係をみると、高等動物ほど記憶が曖昧だからです。事実、人間の記憶は他の動物と比べるとすごく曖昧です。モズという鳥がいます。えさとなるかえるなどの小動物を殺し、空腹になるまで木の枝にぶらさげておく習性で知られますが、このモズ、餌のありかをよく忘れる。なぜか。記憶が正確すぎるため、枝の位置や葉っぱの数など、周囲の状況が少しでも変化すると、「自分が餌を隠した場所はここではない」と“錯覚”してしまうからなのです。

「高等動物ほど記憶が曖昧」には、へ〜、という感じ。
記憶が曖昧な方が結果的にはよく覚えている、というのはおもしろい。

受験秀才はこのモズにちょっと似ています。知識の理解や把握の仕方が、杓子定規で一面的に過ぎ、状況の変化に応じて、知識を活用することができない。逆に言えば、記憶が曖昧だからこそ、そこに遊びや余裕が生まれます。これとあれとを結びつけてみよう、という「知の連合」が可能になります。そういう意味で、記憶力と独創性は反比例すると思いますよ。

池谷さんは、「ダイバーシティな脳」(=知識が有機的に結びついている状態)を提唱している。