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ヒト感!!

人生をハッピーにしてくれるヒト・モノ・コトバを広めたい!

ツールか、文化か、あり方か 〜 Enterprise Social Festival 2013 に参加して

つながり 言葉のごちそう コミュニティマネージャー
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先週、「Enterprise Social Festival 2013」というイベントに参加した。

※Facebook上のイベントページはこちら


企業や組織のなかで、ソーシャルツール(ソーシャルメディア)を活用する動きは、ここ数年すごい勢いで伸びている。この動きに企業内で関わったり、企業の外から支援したりする人たちが集まったのが今回のイベントだ。

イベントの模様は、参加された八田さんが詳しくレポートされているので、僕は特に心に響いた言葉を中心にご紹介してみたい。

エンタープライズソーシャルに参加するリスク!?

前半は、多くの企業の「ソーシャル化」に携わってきた4人が講演された。

  • 『組織を動かす新たな力』(株式会社ソフィア 森口 静香さん) 
  • 『コラボレーションに必要な”協力”というインセンティブ』(株式会社 CSK Winテクノロジ 前田 直彦さん)
  • 『エンタープライズ・ソーシャルウェアに必要な3つのこと』(日本アイ・ビー・エム株式会社 大川 宗之さん)
  • 『ゲームの力で仕事を楽しくする』(株式会社 ループス・コミュニケーションズ 岡村 健右さん)


企業内の働き方やコミュニケーションの取り方が「ソーシャル」なエッセンスを強めていく、という点をそれぞれの立場で主張されていて、ふむふむとうなづきながら聴いていた。*1


なかでも、「あるある!」度が高かったのが、前田直彦さんのインセンティブとリスクの話だ。


経営層や社員の人たちに、社内SNS等の効果・効能をうたっても、なかなか投稿されなかったり、コミュニケーションがうまれないケースはよくあるのだとか。その原因を前田さんはこう分析する。

一歩前に踏み出せないのは、リスクのため。


ここでいうリスクとは、「注目されてしまうことが嫌」「自分の名前で発言するのは不安」「サボっていると思われるとマズイ」のような個人がかかえる心の壁のこと。実は、越えてしまえばたいしたことないのだけれど、それを参加する個人にだけ負わせると施策としては失敗する(これは、僕自身が運営者だったときにも体感したこと)。


だから、施策を推進する立場にいる人は、これらのリスクを極力小さくしてあげて、みなが飛び越えやすいレベルにしたり、先に自分が飛んでみたり、投稿を悩んでいる人の背中を押したりする必要がある。制度やツールでインセンティブを検討することはもちろん考えるべきだけれど、実は参加する人たちへのリスクを考慮するのがとっても大切な気がする。


なお、プレゼン内で紹介されていた「Mt.Social を登れ」のスライドはイメージがわきやすかったです。

(「社員にチカラを。オープンリーダーシップで組織力を。」より)

「企業文化がよければツールはなんでもいい」

講演のあとは、Lightning Talk。
ソーシャル化を支援するツールやサービスを提供している会社から、一人2分ずつ時間制限でプレゼンテーションを実施された。


個人的には、Spigit(アイデアの収集〜評価〜採用を支援)、Sansan(「出会い」の価値を最大化する企業向けクラウド名刺管理サービス)、Wantedly(ソーシャル・リクルーティング・サイト)あたりが気になった。ちょこちょこと使ってみようと思う。


一方、ツールとは別の部分で心に響いたのが、大槻幸夫さんの次の発言。

企業文化がよければツールはなんでもいい


サイボウズ式編集長として、多くの企業や団体を取材して思ったこと、なのだとか*2
これにはとても共感した。
ツールベンダのみなさんが集まっている会合でいうと身も蓋もないけれど、やっぱりそうなのだ。


講演者が再登場してのパネルディスカッション(モデレータは、コラボレーションエナジャイザー 八木橋パチさん)でも、「そもそも成功事例ってどれくらいあるの?」という問いが投げかけられていた。この何をもって成功とするかが「企業文化」そのものであり、そこが明確になっていることがまず必要条件なのだと感じた。


ツールはきっかけ、とはよく言われること。
「何を目的として実施するのか」「組織として何を目指すのか」が明らかになっていて、それを加速させるツールや制度が用意できれば、エンタープライズソーシャルは成功するってことなんだと思う。

BEソーシャル!

そして懇親会。ここでも濃ゅい話がたくさん聞けた。
社内SNS 運営の実態や苦労話、ツール開発の秘話や立ちあげ時のいい話 などなど。
こういう柔らかい情報交換ができることが、リアルイベントの最大の価値だとも思う。
(運営してくださったみなさん、本当にありがとうございました!)


さて、会話のなかで、僕が強く共感したのが、

使う人そのものが「ソーシャル」にならなきゃ!

という発言。


社内SNSを活性化させることにフォーカスがあたりすぎることには強い違和感がある。
また、個人として得られるメリットが強く訴求されすぎるのも、何か違う世界を感じる。


大切なのは、仲間の活躍や成果に光をあてて、組織全体での成果や社会貢献を高めることじゃないだろうか。そんな部分に意味や価値を見出して、個人や組織が喜びを感じられるようになること。そんな「あり方」を目指すこと自体が「社内ソーシャル化」なのかな。
そんなことを思いながら帰路についた。


要は「BEソーシャル!」ってこと。


BE ソーシャル!  ―社員と顧客に愛される5つのシフト

BE ソーシャル! ―社員と顧客に愛される5つのシフト

(イベントの帰り道に買い求めた loops 斉藤徹さんの著書)

*1:当日資料は、Facebook上の in the loop グループにて公開されています。参加申請が必要。

*2:サイボウズ式での大槻さん記事「サイボウズ式を始めた理由」がとても素敵!