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奥山清行さんの「ムーンショット」 〜 価値をデザインせよ!

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先日、Facebookで教えてもらった素晴らしい講演録。


いつ来るか分からない15分のために常に準備をしているのがプロ、
 デザイナー奥山清行による「ムーンショット」デザイン幸福論 - GIGAZINE


刺激あふれる言葉が散りばめられており、講演を聴いていない僕が読んでも、その臨場感に胸が熱くなり、魂がゆさぶられる感じがした。


その講演は、CEDEC2011*1の基調講演として9月7日(水)に行われた。タイトルは“「ムーンショット」デザイン幸福論”で、プレゼンテイターは工業デザイナーの奥山清行さん


キャリア観やグローバル競争などさまざまな論点が語られる中で、僕が心に残ったのは「価値をデザインせよ!」という主張。
GIGAZINEレポートから、関連する箇所を抜き書きしてみたい。

ライフスタイル全体を提供する

日本のルイ・ヴィトンの社長のプラトーさんという方とある講演で(中略)30万円のかばんを買えない人でも同じ素材を使ってうちは5万円の財布を売ってます、財布というカテゴリの中では一番高い商品です、5万円の財布を買えない人には犬の首輪をうちは売ってます、1万円で売ってます、猫の首輪ならもっと安いです、いろんなそのキーホルダーならもっと安いです、と。それぞれのカテゴリでは一番高いものをうちは売っていて、決してディスカウントはしない、と。だけど同じノウハウ、同じ素材を使っていろんな商品展開をしている、だから実はルイ・ヴィトンというのはいわゆるブランド商品ではなくて、ライフスタイル全体を提供しているものだ、と。

Appleの商品というのは(中略)ただハードウェアを売るんじゃなくて、ハードを売る前にインフラを作って、例えばコンピュータに同期して、ミュージックダウンロードシステムを作って、それでiPodから始まっていって、やっとiPhoneを売って、さらにその延長のiPadを作って、さらにその先に何があるのかを見ましょう、という全体の仕組みを売っている。そのデバイスを通して、どういうトータル・エクスペリエンスを提供しているかというのがこのブランドの価値なわけです。


ルイ・ヴィトンAppleも、商品そのものの機能やファッション性ではなく、その商品を持つ人がどれだけ豊かな経験ができるかを重視している、ということ。また、それを求めて、多くの人が商品を購入するということ。

後の世代に遺すもの

僕らがなんで機械式の時計を買うか。考えてください。全部機械でできてる、エレキが入ってない時計っていうのは、今土の中に埋めて100年後に掘り起こしたならば、ちゃんと動くんです。機械屋に持って行って、油注ぐだけで、この時計は一生動くんです。人間がものを作っている中で、自分が生きた証をこの世の中に残すためにモノとかコトを作ってる。僕もそうだと思うんです。だから、自分の50年とか80年とかそういう自分の人生を超えて、自分が何を残したのか、自分の人生の前と後に何があるのかってことを考えるのは、これは人間として、当然のことなんです。


40歳を過ぎてから、「遺すもの」について考えることが増えた。
今まで選んでいたものより少し上質なものを買いたいと思うようになったし、自分が使うものであったとしても家族に良い影響を与えられるものを自宅に置きたいなと思う。

価格競争から価値競争へ

今日はニーズとワンツの話をしました。僕らは価格競争じゃなくて価値競争にこれから入っていこう、産業の枠を壊して初めていろいろなことができる、技術というのは「食材」で商品というのは「料理」だ、と。技術を売り物にしたって新鮮な魚をただ売りものにしているようなもので、それを料理して初めて商売になる、と。いろんな狩猟型開発から、最初から農耕型開発をしましょう。「ものづくり」だけじゃなくて、「ことづくり」をしましょう。個人力と団体力の中で、もうちょっと団体力をつけよう、と。


「価格競争」ではなく「価値競争」。
「ものづくり」ではなく「ことづくり」。


これらは、「そこでしかできない経験」という価値を考えぬき、その魅力をいかに伝えていくかをデザインするという行為なのだと思う。



「価値をデザインする」という考え方は、どんな業界・業種であっても実践できることだと思う。
今後、心していきたい。

おまけ

その他にも気になるフレーズがたくさんあった。「需要よりも1台少なく作れ」「プロはシステムで仕事をする」「技術は使った人のところに残ります」「会社っていうコミュニティ」などなど。しばらくして、もう一度読み直してみよう。