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距離感と双方向性 〜 「人事」から離れて気づく「ヒトのこと」

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この7月1日に、職場が変わった。


といっても、転職したわけではない。
社内でのジョブローテーションの一環として、別ビルにある別組織へと異動になったのだ。


2008年からの 3年3ヶ月は 人事部に籍を置き、人材開発や人事制度の企画・運用をおこなった。現場から年に何回か帳票やレポートを提出してもらい、それらの情報をもとに人事的なイベント(研修・評価・昇格・異動)を実施する役割だ。もちろん、定常的な業務のほかに、突発的に相談や苦情がもちこまれることもあり、そのたびにどうするとよりよい運用になるのか、どんな新しい施策を行うべきかなどを、部内で議論して進めてきた。力不足のところもあっただろうが、できるかぎり社内で働く「人」のことを考えて、「こうした方がきっとよくなる」という想いを胸に、行動や発言に反映してきたつもりだ。


今回異動した先は、社の本業としてのソフトウェア開発部門。なかでも、お客さま企業内のセキュリティ課題を解決するためにICTシステムの開発・導入・運用をおこなっていく部隊だ。人事部とはずいぶん畑違いの部署に異動したのだが、異動そのものについてはほとんど違和感を感じずに1週間が過ぎた。理由としては、元々エンジニアとして入社したことや、プロフィット部門とスタッフ部門をこれまで何度も行き来していることが、作用しているのかもしれない*1


その一方、この3年間との違いを大きく感じたのが、人との「距離感」や「関わりの向き」だ。
人事部では、全社員のことを見ているとはいえ、特定時期にある側面に注目する見方が多かった。ところが、開発現場では、毎日8時間(人によってはそれ以上)を同じ場で過ごし、前日からの動きや目標に向けての歩みを意識しながら、ごくごく近い距離で人と接することになる。もちろん、その接し方は一方通行ではありえず、僕自身の動きや歩みも見られているし、みなに少なからず影響を与えている。つまり、双方向性があるということだ。


この距離感双方向性は、以前現場にいた頃にも体験していたはずのことだが、あまり意識することはなかった。3年間人事部を経験したことで、いまの現実をまた違った形で立体的に感じられるようになったように思う。


ふりかえってみると貴重な経験をさせてもらったと思う。当時の上司に感謝するとともに、元の職場の同僚にも感謝したい。

そして、現部署の仲間とは、もっと距離感をせばめて、お互いがお互いを高めあっていくような関係へと発展させていきたい。


以上、人事異動のあと2回目の週末をゆったりと過ごすなかで考えたことでした。

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*1:扱う技術や製品については学ぶことだらけで、ヒィヒィ言ってますが…