思うところあり、去年9月に読了した『心で感じる女 腹で感じる男』を再読中。
本書では、(特に男性が)感情を表現することへの社会的、文化的な偏見について示されている。その結果、子ども時代から感情を隠し、不安を表に出さないようになるし、大人になってもその習慣は変わらない。
紹介されている42歳のジムさんもこういった例。中学時代の学園祭投票で選にもれて以来、悔しいことがあっても「平気、平気、なんともないさ」で通してきた。この心理状態を「アレクシシミア」*1といい、重症の人になると大きなダメージをもたらすのだとか。
アレクシシミアの定義
本書で引用されていた3つの定義はこちら。
感情を表現したり、認識することが困難なこと。表現や仕草、または行動でしか、感情を表せない人に対して使われる言葉。
感情を閉じ込め、空想する能力が衰え、感情を明確に表現できなくなっていること。
アレクシシミアの人は、自分の感情を表す言葉を知らない。他人から見ると、まったく感情が欠落しているように見えるが、実は感情がないのではなく、表現できないだけだ。
※この用語は Googleでさぐってみたところ、言語のつづりは "alexithymia" で、日本語では「アレキシサイミア」として紹介されることが多いようだ。(アレクシシミアではほとんどひっかからない ;-)
ひとまず、メモ。
参考ページ
おまけ
同書のなかで見つけたフレーズ。なんだか気に入った。
幸福な人生を送れるかどうかは、その人が何を知っているか以上に、何を感じるかにかかっている。
──リバティー・H・ベイリー(植物学者・園芸家)
- 作者: デイヴィッドクンツ,David Kundtz,伊藤和子
- 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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*1:ギリシア語で「感情を言葉で表現できない」という意味