人生を変えた本、何度も読み返したくなる本。誰にでもそういう本が何冊かあるはず。
思うところがあり、最近じっくりと読み返しているのがトム・ピーターズ氏の『セクシープロジェクトで差をつけろ!』。僕にとっての大切な一冊だ。
昨日の帰宅途中に読みながら、「この表現いいよなぁ」と思わずニヤリとしたのが「28 敵は相手にせず」からの以下の一節。
たしかに、戦いのない人生はつまらない。敵をぶちのめす快感は、なにものにも代えがたい。しかし(とくに雄性ホルモンの分泌が多い方に言いたいが)、戦えば敗者が出るということの意味をじっくり考えてほしい。いつかは敵に勝つと思えばこそ頑張れるのだが、それでも、敵と戦うのは愚策であり、エネルギーの無駄である。みなさんがいま読んでいるのは、つまらぬ喧嘩は買わず、誹謗中傷は聞き流すと決めて以来、歯を食いしばるたびに心の中で血を流している熱き男(トム・ピーターズ)の言葉なのである(もちろん、プロジェクトが成功に終わったあと、同志たちと祝杯をあげ、大馬鹿者の悪口を肴に盛り上がるのはおおいに結構)
なんとも痛快!
それでもって、『人を動かす』の「議論をさける」の章にも通じる合理性をも感じる。
すべての小競り合いに勝つ必要はない。わかってもらえぬ相手は(いまは)放っておけばいい。くりだしてくるパンチを最小労力でかわしつつ、自分の信じる道をいく。それでいいのだ。
…ってなことを感じさせてくれた。ありがとう > トム!(&和夫*1!)
トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈2〉セクシープロジェクトで差をつけろ!
- 作者:トム ピーターズ
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 単行本
参考(旧ブログでの紹介記事)
*1:この本の仁平和夫さんの訳、大好きです。エントリタイトルの訳もこれしかないって感じ。