愛読している雑誌『致知』の2006年8月号が届いた。
今月号の特集タイトルは「悲しみの底に光るもの」。いつも前向きな雑誌にしては珍しくアンダーな感じ。
そんな印象をもちつつページをひらくと、特集の扉ページにて素敵なことばを発見。メモっておく。
「常懐悲感、心遂醒悟」*1(常に悲しみを懐いて、心遂に醒悟す)
悲しみをじっと大事に抱いていく時、人の心は悟りに至る、という教えである。仏教学者の紀野一義氏は言う。
「悲しみを愚痴にしてこぼしたり、憎しみに変えたりせず、悲しみを大事にする人は、なかなか抜け出すことのできない病の中から、ついに抜け出すことができる」
できれば悲しみに遭遇せずに生きられればよいのだが、もしそんな立場にたったとき、「悲しみを大事にする」人でありたいなと思う。
悲しい事件を耳にすることが多い今日この頃。そんなことを考えた。
*1:「じょうえひかん、しんすいしょうご」と読む