ヒト感!!

「人は感情の生き物」だから、人生をハッピーにするヒト・モノ・コトバを広めたい!

『はてなの本』/田口和裕、松永英明、上ノ郷谷太一

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SIDE Bの近藤淳也さんインタビューが読みたくて昨日購入。一晩で読んだ。

はてなの初期サービス「人力検索」「アンテナ」「ダイアリー」をどんな想いで開発したかが素直な言葉で語られていた。

はてな人力検索についてはこんな発言が。

そういう検索技術を習得できない人でも、人に聞くことはできますよね。だから、そういうふうにしてものを調べることができる仕組みが必要になるだろうって思ったんです。
 (中略)
そういう人でもずっと使えるものっていったら、やっぱり言葉とか言語といったもともともっている方法じゃないですか。そういう検索サービスを作りたかったんですよね。

逆に、質問料を払っているんだったら、質問者がどんなことを聞こうと別に勝手じゃないですか。だから、無料のところとはてなでは、そういうところがちょっと違うと思いますね。
 (中略)
だから、有料じゃないと駄目だと思っていました。無料だったら「別に2ちゃんねるで聞けばいいじゃないか」っていうことになりますし。

続いて、はてなアンテナについて。

アンテナが一つずつ完全に独立していると、お互いのアンテナが集まっている意味が薄くなってしまいます。(中略)「せっかく集まっているんだったら、おとなりさんのアンテナに興味があるだろう」と思いました。

すべてのサイトを網羅する必要があるかといえば、それは検索エンジンに任せておけばよくって、逆にみんなが注目している上位百万サイトを知っているっていうことがデータベースとしての価値じゃないかとは思っているんですけどね。

データ量はそれほどむちゃくちゃじゃないんですよ。テキストデータで一回前を残すだけでいいんで。HTMLで送信可能な範囲ですし。(中略)表示に使うデータ、はてなアンテナのHTMLの生成に使うデータは、全部今メモリーにのっていますからね。そんなもんですよ。

はてなダイアリーについてはこちら。

tDiaryWikiを結び付けたら、より完成された面白い道具ができあがるんじゃないか」と思ったんです。

僕は「道具の進化」ということにすごく興味があるんですよ。(中略)ある人が新しいものを考えると、みんなの思考はそっちに進む。そういう「道具の進化」を見ているのってすごく楽しいと思うんですけれど。そういうものを一歩進める役になりたいですよね。

自動リンクしないならば、単なる日記レンタルスペースじゃないですか。そういう賃貸だったら、いっぱいありますよね。
 (中略)
そこで「妙につながる変な空間を作って(笑)、それを楽しめる人が集まればいいや」っていう話ですね。

つまり、関心空間では、キーワードは自分の持ち物なんです。もちろん、そういう所有欲はわかるんですよ。
 (中略)
でも、キーワードはふと見たときに内容が変わっていたりした方がいいです。そういう意味で、同じキーワードなら一個にまとめるべきだと思ったんですよ。

でも、「キーワードも一人一個あった方がいい。自分で書けて、人にそんなに変えられたくないんじゃないか」っていう意見も社内にあって、結構もめたんです。僕は「絶対に違う。そんなのは、始めは楽しくって十個も二十個も作るけど、絶対もう一回変えたくない。絶対にそんなのは他の人に変えてもらいたいよ」って言い張って、「いやいや、そうじゃない」って議論をやったんです。
その結果、もめ事も多かったけど、やっぱりキーワードは盛り上がっているじゃないですか。死んだキーワードってほとんどないですしね。

そして、はてなコミュニティ全体について。

「自分の知識とか、いろいろ集めた有益なものを、みんなで共有しましょうよ」っていう思想って、すごく好きなんですよ。
だから、更新チェック範囲でいい設定をしている人がいたら、それはみんなで共有できれば共有できる方がいいだろうし、キーワードにしても、面白い情報だったらなるべくみんなで共有したいっていう思想がありますね。

いろいろ要望が出たときに、それをやるかやらないかはすぐ決まるんですよ。「これはいい」っていうのは直感的にわかります。
ただ、そのあと、どういうふうに作るべきかっていうのはすぐに決めずに、一日か二日ボーっと考えるんですよ。それぐらいやらないと、あまりに影響範囲が大きいんです。

いずれ便利になるものっていうのは、だれかが作って世の中に出てくると思うんですけど、それをうちが最初にやるっていうところが一番大事だと思っています。

松永さんのサービス解説も、はてなというコミュニティの特色や魅力を考えるうえでためになる。いまは変わってきているところもあるのだけれど。*1

はてなの本 (NET TRAVELLERS 200Xシリーズ)

はてなの本 (NET TRAVELLERS 200Xシリーズ)

(デザイン:uya、写真:中野愛子)<bk1

*1:例えば、ダイアリーのaboutページがない、記事単位のページがない などは過去の話で、どちらも今は実装されている。