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「コミットメントと一貫性」の功罪 〜『影響力の武器』でハッとしたこと

真っ青な表紙とインパクトある文字のこの本、
書店やWebサイトで目にした人も多いのでは?
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タイトルは以前から目にしつつ、なかなか食指がのびなかったこの『影響力の武器』。古典的な香りもするが、原書初版は 1985年なので実はまだ30年前のものだ。


「まえがき」には、だまされやすい人間だった著者チャルディーニ氏が、「承諾の研究」のために各所にスパイ潜入(参与観察!?)して6つの”武器”を導き出した、とのくだりがある。ここを読んで俄然興味がわいてきた。

僕自身、人から影響を受けやすいので、まえがきの内容を知っていればもっと早く本書を読んでいたに違いない(笑)。

『影響力の武器 [第三版]』

初版発行から何度か改版され、続編もでているこの本。僕が読んだのは、2014年7月に発行された第三版(元本は、2008年発行の原書 第5版)。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

6つの原理

本書で紹介されているのは、人間の行動をつかさどる基本的な心理学の原理、すなわち、次の6つの「影響力の武器」だ。

  • 返報性
  • コミットメントと一貫性
  • 社会的証明
  • 好意
  • 権威
  • 希少性


それぞれの項目は、他の心理学の本でも解説されているもので、それほど目新しくはない。とはいえ、これを「カチッ・サー」という言葉で、「規則的で盲目的な、機械的な行動パターン」として警鐘を鳴らしているのが本書の価値だと思う。

文中には、販売や勧誘、説得の現場でのやりとりの実例が載っていて、「あ〜、確かに!」と頷ける記述がたくさんあった。


そんな6つの原理のなかで、僕が一番ハッとさせられたのは「コミットメントと一貫性」のパート。
というわけで、以下ではこの項目を中心に書いていきたい。

「コミットメントと一貫性」の功罪

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