友人に勧められて、喜多川泰さんの『書斎の鍵』を読んだ。
別のエントリを書きかけていたのだけど、この本がすこぶる素敵だったので先にご紹介したい。
『書斎の鍵』とは
これから読む人のため、ストーリーにあまり触れないよう気をつけつつお伝えすると…。
BOOKデータベースの記載:
2055年、東京。生前、親交が薄れていた亡父が浩平に遺した唯一の遺産は、時代遅れの「書斎」だった…。大人たちに贈る感動のストーリー。
舞台は、なんと40年後の東京。
「劇中劇」ならぬ「本中本」(っていうのかな?)として、『書斎のすすめ』という本が登場する。これが発売されたのが2015年、つまり今年。
そして、この本がきっかけとなって、「ブックルネサンス」という運動が日本全体で盛り上がり、40年後世代の主人公たちが驚くほどに日本が(というよりも日本人が)変わっていく…。
主人公をとりまく人間模様が絡み合い、じょじょに謎が解きあかされつつ物語は進む。僕はまた途中でどばどばと涙を流してしまった。(『手紙屋』につづき、気持ちのよい涙)
主人公と同じく本好きの父親のもとに生まれたのに、主人公と同じく本を読むのが嫌いだった僕。父親が亡くなってから本好きになったのまで同じだったから、とても共感したのかもしれない。
ブックルネサンス運動
では、ブックルネサンスとはどんな運動か。
また、日本にどんな変化をもたらしたのか。